インターネットによって多くの人が、数多くの情報やデータに触れられるようになりました。例えば総務省の毎年の日本の経済状況の統計であるとか、EDINETなどの企業の財務情報も今では誰でも手軽に見ることも出来ます。
もっと一般的な視点で見れば、日々の天気予報や料理のレシピなど様々です。そういった情報を整理するのに最も手っ取り早い方法は問題を「要素」に分けていくことと言われています。
例えば企業の売上高を分解する場合、「価格」と「数量」といった形で分けることができます。このように個々の要素に分解して見ていく事を「要素還元アプローチ」というらしいです。
しかし今日紹介する西村行功さんの『システム・シンキング入門』には、それだけでは不十分だと書かれています。
なぜなら問題の本質は、要素間の関係性にあるからです。その関係性を理解するには問題を「分ける(アナリシス)」だけでなく、「統合する(シンセシス)」考え方も必要になるようです。
『システム・シンキング入門』を読んでみて、様々な問題の捉え方には「こういう発想もあるんだなぁ」と感じたので、今回は本書の「因果ループ図」やその考え方について書いていってみます。